📰今日のニュース
上川外相、武見厚労相 きょう内閣改造・党人事
松野官房長官は留任 初入閣11人、女性最多5閣僚
今日は岸田内閣の人事について。
💹マーケット
☝️一面のワケ
“人事”次第で党内でのパワーバランスが変わり、権力基盤を維持できるかどうかにも影響が出る。
📚目次
大臣ポストと自民党要職の人事について
メディアによる解説
「なぜ選んだのか」が見えない
🪅ポイント
人事権は首相の権力の源
今回は時期総裁選を睨んだ人選に
国民目線には欠ける
🏛️大臣ポストと自民党要職の人事について
内閣改造が行われました。
内閣改造は、「大臣」のポストと自民党内の要となる職種の人事を行うことです。大臣職はわかりやすく箔がつきますし党の要職につくと党内で影響力を持ちます。
そのためみんな大臣職に就きたい、党の要職に就きたいと思うわけです。それを差配できる首相であり自民党総裁でもある人物(今は岸田さん)は大きな権力を持ちます。
大臣職は多少イレギュラーなものもありますが基本的には各省に連動します。例えば「文部科学省」の「文部科学大臣」みたいな感じ。
党の要職というのは自民党の「党三役(幹事長、総務会長、政調会長、選対委員長)」と呼ばれるもの。
幹事長:総裁に次ぐ党のナンバー2。基本的に党全般のことを行うので大きな影響力を持つ。
総務会長:党内の最高意思決定機関「総務会」のトップ。
政務調査会長:党の政策や法案をとりまとめる「政務調査会」のトップ。「政調会長」と略されることが多い。
選挙対策委員長:国政選挙に関する実務を行う組織のトップ。
新しくこれらの人事が行われましたよ。というのが今日の記事。
📺メディアによる解説
今回の内閣改造に関してメディアは「総裁選」に絡めた人事だと解説しています。
総裁選というのは自民党のトップ(=総裁)を決める自民党内の選挙のこと。この前国民民主党が党の代表選挙をやっていましたがあれの自民党版です。
自民党の総裁任期は3年で来年9月で任期満了となるためその前に総裁選が行われます。
今の国会の議席配分だと、自民党のトップになった人が内閣総理大臣になります。
岸田首相としてはなるべく長くその座に留まりたい。そのためにはライバルとなり得る人の影響力を削いでおきたい。目下、最大のライバルになりそうなのは茂木さんだ。
だから…という前提で記事を読んでもらえれば理解してもらいやすいかなと思います。
また、女性を多く登用することにより支持率の回復を狙ったという向きもあります。
🤔「なぜ選んだのか」が見えない
《2分で一面(ニブイチ)的視点》
各紙の内閣改造関連記事を読みましたが基本的に上述のような自民党内のパワーバランスの話ばかりです。
これまで岸田首相は国際情勢が緊迫化していることや少子化対策に取り組んでいく決意などを語っていましたが、なぜこの新しい方々が防衛大臣に、外務大臣に、こども政策大臣に就いたのかという説明は見受けられません。
先日ウクライナに入った林芳正元外務大臣はゼレンスキー大統領と会い、「安全保障に関する交渉を始めましょう」という話をしてきたわけですがその数日後に交渉担当が変わることになるわけです。
今回外務大臣になった上川さんが素晴らしい能力をお持ちであることは存じ上げていますが、外交はわりと人対人という側面が強いのでまたイチから関係構築することになります。
相手にとってもだしこちらにとってもマイナス。前任の林さんに欠点があったわけでもミスがあったわけでもないので総理の一存で決まったことだと思います。
メディアが書く「岸田総理の権力維持のための内閣改造」はたぶんそうなんでしょうしそういう報道も必要ですが、建前であったとしても…
「今、この国の舵取りをしていくにあたりこういう理由で、こういうところに期待してこの人材を選びました!」
という説明をしてもらいたいなと思う、もう少し国民の方を見てもらいたいなと思う今回の人選でした。
📰今日のその他の一面
記事内には「武器の取引」がサラッと書かれてるんですが国連は北朝鮮への制裁の一環で北朝鮮との武器の取引を禁止しています。ロシアは国連の常任理事国なわけで整合性がめちゃくちゃ問われますというかえっ?大丈夫?って感じです。
この先も規制される物資は増えていくため都度対応するとコストがかかるということと、特に欧州は環境に配慮していないと「売れない」こともあり先手先手で対応していくということだと思います。
日本は「武器輸出三原則」があり妨害用電波が武器に当たるかどうかは微妙なところ。あとこの分野はアメリカの方が得意だと思うんですよね。日本は復興を見据えた地雷処理技術やインフラ整備、農場の回復など活躍できる分野が他にもあり、そういうメニューを提示していくことが大事です。
✉️追伸
私(筆者)は元々農学部で学んでいたので農林水産大臣が気になるわけですが、今回農水大臣に選ばれた宮下一郎さんは自民党の農林部会に所属していた方だそう。趣味が手品でレパートリーが百数十種類あるとのこと。
手品はさておきですが、農林水産行政にどの様な思いをお持ちなのか非常に気になるところです。