📰今日のニュース
マンション不都合な真実 あえぐ管理組合(上)切り捨てられる小型物件
☝️一面のワケ
人口減とストック老朽化が進むなか、管理を担う側が住民を選び始めている変化を象徴しているるから。
❓今日の問
管理会社にとって管理組合は対等な顧客なのか
📚目次
崩れ始めた管理組合と管理会社の信頼関係
値上げの理由の奥にある、もうひとつの基準
選ばれなかった組合を待つ、管理不全のリスク
📝要点
管理委託費の値上げを求められたマンション管理組合は全国に数多くあります。
過去3年以内に値上げを経験した住人は、47.9%に上りました。
理由として語られるのは、どこも人件費や資材費の高騰です。
さらに値上げだけでなく、一方的に契約を打ち切られる組合も目立ち始めています。
ここから読み解けるのは、この記事が映しているのは単なるコスト増加の話だけではないということです。
管理組合と管理会社は「パートナー」としてここまで来ましたがその関係性が少し崩れ始めています。
もし管理組合が「選別」の対象になるのだとしたら、自分たちのマンションもいつ同じ立場に置かれるか分かりません。
🏢崩れ始めた管理組合と管理会社の信頼関係
分譲マンションには区分所有者でつくる管理組合があり、清掃や設備の保守点検、大規模修繕の計画づくりまで日常の管理業務を管理会社に委託しています。
江東区にある約20戸の小規模マンションでは、管理委託費を月6万円引き上げるという要求が管理会社から届きました。
契約期間を3年から1年に短縮する提案も届き、理事長は管理会社の姿勢の変化を感じたといいます。
短い契約期間は、管理会社が契約を切りやすくなることを意味します。
管理会社の変更率は10年前より6.2ポイント増えており、老朽物件では半数を超えています。
💸値上げの理由の奥にある、もうひとつの基準
管理会社が値上げの理由として挙げるのは、人件費や資材費の高騰です。
過去3年以内に管理費を値上げされた住人は47.9%に上ります。
しかし値上げは入り口に過ぎません。
管理組合は管理会社にとって大切な顧客のはずなのに、一方的に契約を打ち切られるケースも目立ち始めました。
ある大手管理会社の担当者は、40〜50戸を採算の目安に挙げています。
固定費に対して戸数が少ないと利益を生みにくいためで、値上げ要求の裏では、コストに耐えられるかではなく、割に合う戸数かどうかという基準で組合が選ばれ始めているのです。
⚠️選ばれなかった組合を待つ、管理不全のリスク
国土交通省の標準管理委託契約書は、契約解除の申し入れを少なくとも3カ月前までと定めています。
しかし実際に告げられてから3カ月で新しい委託先を確保するのは難しく、ある6戸の物件では解約からおよそ1年たっても委託先が決まっていません。
委託先を失えばゴミ出しや清掃、設備保守が滞り、資産価値の急落にもつながります。
全国のマンションストックは713万戸を超え、戸数の少ない組合ほど他人事ではありません。
会計業務など一部だけを外部に委ねる代行サービスも登場していますが、まだ限られた受け皿です。
🤔私はこう考える
管理会社に選ばれるかどうかという受け身の話として読めますが、管理組合という合議制の仕組みをどれだけ住民自身が機能させられるかが、この危機を乗り越えられるかを左右しているとも読めます。
住民が当事者として現状を把握し、値上げ交渉や委託先探しに主体的に関わっている組合ほど、後手に回りにくくなります。
管理組合は区分所有者全員による合議制の組織で、この関与の有無が結果を左右します。
合議制は面倒に見えますが、その面倒さのなかで議論し関与すること自体が、住まいを守る力になっているのだろうと思います。
👀この記事で身につけておきたい3つの視点
管理を任せて安心という関係は、契約条件の変更が予兆として表れることがある
値上げの説明に使われる理由と、実際に契約が続くかどうかを分ける基準は、必ずしも一致しない場面が生まれている
契約解除の予告期間のような手続き上のルールは、当事者が実際に必要とする時間までは想定していないことがある
💡結論・メッセージ
管理会社が値上げの理由に掲げる人件費高騰は事実である一方、契約が続くかどうかを左右しているのは戸数という採算基準でした。
良い管理会社と悪い管理会社という話ではなく、住民の少ないマンションほど市場から選ばれにくくなる構造が動き出しているということです。
この流れを止めるのは難しくても、管理組合という合議制の仕組みを住民自身がどれだけ機能させられるかで、選ばれる側に回れるかは変わってきます。
解約通知が届く前から管理の現状を知っておくことが、組合が主体性を保つ出発点になるのだろうと思います。
📰今日のその他の一面
ITエンジニアの単価は、AIで上流が2割高、下流は5割安と二極化しています。ただ求人件数を見ると上流が5倍増・下流3割減にとどまり、業界全体は人手不足が続いています。雇用が消えたのではなく、必要とされる中身の線引きが変わっただけのようです。同じAIツールでも社員間でコード生成量に最大700倍差がつく例もあり、選別軸は個人のAI活用力にも移りつつあります。気になるのは、下流の経験を積めない次の世代が、この先上流人材に育てるのかという点です。
銀行口座は長年の実績で安定インフラとしての信頼を築いてきましたが、決済アプリや資金移動業者はその実績が浅く、生活基盤を預けるには不安が残ります。今回のAZ丸和による委託費のステーブルコイン払いも同様に、中小の運送事業者にとって収入の受け取り手段に新たな不確実性を持ち込む可能性があります。制度上の裏付け資産保全があっても、現場の実感としての安心には結びつきにくいといえそうです。
長時間労働の是正に向けた一歩として意義がある一方、省庁や部署ごとの繁閑差を無視した一律運用は、現場の実情に合わない硬直的なルールを生みかねません。国会対応や予算編成期など業務量が突発的に増える部署では、統一基準が却って柔軟な人員配置や業務調整の余地を狭める可能性があります。働き過ぎ防止と並行して、業務プロセスの効率化やデジタル化による負荷そのものの軽減も進めなければ、管理の厳格化だけでは実効性を欠く恐れがあります。制度設計には、統一的な基準と部署ごとの裁量をどう両立させるかという視点が欠かせません。
✉️追伸
ついに猛暑的な夏が始まりましたね。
皆様体調には十分お気をつけください。


