骨太原案、「分厚い中間層」再構築
構造的賃上げ・少子化対策軸に、成長戦略は力不足
《本日の主題》
岸田政権の経済政策は「一人ひとりが稼げるようになればいいよね」がベースにある
《ポイント》
1.「骨太の方針」は官僚主導か政治主導かという意識のあらわれ
2.安倍さんは「成長」に軸足を置いていた
3.岸田さんは社会全体というより一人ひとりという方向性
*骨太(ほねぶと)の方針とは?
記事読んでるとどうしても引っかかるのが「骨太の方針」だと思います。
骨太?ってなると思うんですが、『次年度予算の方向性』くらいに思っておいてもらえればOKです。
以前は各省から予算を提出してもらい取りまとめてましたが、それだとどうしても各省の意向に沿ったものにしかならない(=官僚主導になってしまう)ということで小泉政権から官邸主導(=政治家主導)で大まかな方向性を出すことになりました。
それが予算編成にも影響を与えるため注目されるようになりました。
*安倍政権と岸田政権の経済政策の違い
昨日も書きましたが安倍さんは成長、岸田さんは分配に力点が置かれています。
安倍さんの経済政策は…
『ひとまず成長できるところを成長させれば全体がぐぐっと上がってみんなが幸せになるんだ』という感じ。
岸田さんは…
『一人ひとりが稼げるようになればいいじゃないか』という感じ。
一時期”リスキリング(=Re-Skilling)“という単語をよく見かけましたが、あれも新しい技能を身に着けて稼ごうという方向、資産運用に関しても持っている資産を活用して増やせるようにしよう、転職支援に関しても今の会社に留まるのではなくもっと稼げる市場へ飛び込もう。
みたいな感じです。
そういう視点で見ていってもらえれば岸田政権がどういう方向性でやっていこうとしているのかということが見えてくるのではないかなと思います。