再エネテックの波(1)貼る太陽光、覇権争い
日本発技術、量産は中国先行 原発6基分「国産化」急ぐ
*なぜ再生可能エネルギーに注目が集まるのか
再生可能エネルギー(自然エネルギー等とも呼ばれる)は発電時に温室効果ガス(二酸化炭素など)を排出しないことから気候変動対策(=脱炭素)のための技術として捉えられてきました。
気候変動は喫緊の課題であり特に欧州では豪雨や熱波の被害などがあり切実さ、真剣さが感じられる部分がありました。
しかし先進諸国の中でも必要な技術であるとは認めつつも切迫感はなかったのように感じます。
その状況を一変させたのが石油・天然ガス等の資源を持つロシアのウクライナ侵攻でした。
「ロシアが行っていることは国際法上許されない。だけどエネルギーは必要。」という苦しい選択をつきつけられることになります。
エネルギーを極力自国でまかなうう必要がある。そのためには他国に頼ることなく恒久的に供給され続けるエネルギー源が必要だ。ということで再生可能エネルギーに注目が集まっているわけです。
日本では太陽光と風力に期待が集まっています。
*太陽光発電
日本では東日本大震災以降、太陽光発電が広がりを見せていましたが太陽光パネルは発電効率が良い反面大きく重いため設置する場所が限られていました(個人的には地面に近いところで設置する場合草を生やさないためにコンクリートを打ったり砂利を敷いたりすることが多く元に戻しにくいことも課題だと感じています)。
今回紹介されている「ペロブスカイト太陽電池」は厚さ100分の1、重さ10分の1で原料も日本に多く発電効率も従来のものとほぼ同水準だそうです。ビルの壁等にも設置できるため「設置場所」の問題が解決します。あとは耐久性の問題だそうで2025年の実用化を目指しています。
*風力発電
風力発電も設置場所に悩まされてきた発電方法で現在は設置場所が陸から海に展開されています。
「洋上風力発電」とよばれるもの。一番の課題はコストだろうと思います。送電線をどうするのか、潮風による機体の腐食、メンテナンスなど陸上よりも費用はかかります。
事業者は数を増やしていくことでコストの逓減を考えています。こちらは既に発電が始まっておりさらなる促進が期待されています。