設備投資、最高31兆円 今年度16.9%増
本社調査、EV・電池けん引 AIで人手不足補う
《本日の主題》
日本経済が良くなりそうな予兆はいくつかあるがそれが賃上げに繋がるかどうか
《ポイント》
1.「設備投資」は経済を見る指標の1つ
2.業種により差があるため全体の底上げというより一部が引っ張るという構造
3.この流れが賃上げに繋がるかどうか
今日は日本で設備投資が増えているということについて。
*設備投資の金額がなぜ注目されるか
設備投資は
・生産量を増やす
・生産スピードを上げる
・新しい商品を生産する
等の目的で行われます。
企業としては投資分が回収でき、さらに利益を上乗せしていけると計算できたタイミングで投資を行います。
つまり設備投資は成長局面で行われることが多く、設備投資が行われたということは企業の業績は伸びていくだろうと考えられます。
それが社会全体で伸びているとなれば景気が良くなっていくのではないかと考えられるわけです。
*産業(業種)で差が出る結果に
記事内にも言及がありますがプラスになった業種とそうでなかった業種と二分される結果になりました。
見出しにもあるように設備投資額の増加を牽引したのは自動車業界。
特に電気自動車に関連する分野への投資が大きくなりました。
数兆円単位の設備投資を既に表明しており、改めて自動車産業の規模の大きさが伺えます。
一方で、伸びていない業種もあり、
社会全体が底上げされるというよりも一部の業種や企業が引っ張っていくかたちになりそうです。
*株高と合わせて経済成長へと導けるか
バブル崩壊以降、日本は失われた30年等と言われ低成長が続いてきました。
その間、日本は賃金がほとんど増えておらず1991年と同水準にあります。
今年4月頃から始まった株価の上昇と合わせ、経済成長へと、さらには賃金の上昇へと繋げることができるかがポイントになります。