📰今日のニュース
中国、融資10兆円焦げ付き 20~22年の新興国向け
コロナやインフレ直撃 一帯一路に転機
中国がこれまで各国に行ってきた融資についてと今後の対応についての。
☝️今日の主題
下手をすれば中国による海外への影響力が陰る可能性も
🪅ポイント
1.中国は一帯一路戦略で影響力を拡大してきた
2.コロナ禍で世界経済が落ち込み返済が滞る事例も出てきた
3.グローバルな債務処理の枠組みに参加するかどうかが次のポイントに
🛣️中国の国家戦略「一帯一路(いったいいちろ)」とは?
正式名称は「シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード」。
中央アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカにかけて広大な経済圏を作り出そうという構想です。
「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」と「シルクロード基金」という機関を通じて新興国へインフラ整備のための融資を行うことで、中国に協力的な国、関係性の深い国を広げていこうという考えです。
👋「一帯一路」の需要
インフラ整備だったら世界銀行などからの融資も考えられるわけですが、中国からの融資を求めるのは「あまり口出しされない」という部分があります。
新興国は政情が不安定な国も多いためいわゆる西側諸国と呼ばれる欧米が求めるようなキレイさ…
・汚職や腐敗がない
・権力が過剰に集中していない
等々を求められると煩わしさがあります。
その点中国はあまり細々したことを言ってこず、融資を受ける国としては「物わかりが良い相手」だと感じます。
そのため一帯一路に関する融資というのはどんどん増えていきましたが、現下の状況もあり返済が厳しくなる事例が増えています。
🕯️今後のポイント
実際に債務不履行(デフォルト)に陥ったスリランカの事例ではお金を貸していた全ての国が集まって債務処理について話そうということになり先日第1回目の会合が開かれましたが、最大の債権国である中国はオブザーバーでの参加となりました。
今後、このような事例が増えていくことが予想されますが中国は枠組みに参加するのかどうかがポイントとなります。
🤔中国としての思惑
中国からしても貸したものが返ってこない事態は避けたいと思いますが、返済があまりに長期になる場合次の融資先への融資ができません。つまり影響力を行使できなくなります。
今後も一帯一路を拡大していくために、いかにして早く予定通りの額を回収するかというところに腐心していると思います。