📰今日のニュース
企業の年金負担6兆円減 金利上昇で業績押し上げ
昨年度 社員への還元焦点に
今日は企業年金の企業の負担額減少による業績改善(の可能性)に関する話。
💹マーケット
☝️一面のワケ
年金負担の減少で企業の業績が改善される可能性がある。
📚目次
企業年金とは
負担額減少の理由
老後資金は自分次第
🪅ポイント
企業年金は確定給付が多い
運用利益が小さい場合企業側が補填する必要がある
金利上昇&インフレで運用益増・負担額減に
💰企業年金とは
日本の年金制度には「基礎年金」「被用者年金」「企業年金」の3つがあります。
基礎年金:20歳以上60歳未満の全員が対象。国民年金とも。「1階部分」と呼ばれることも。
被用者年金:会社員や公務員などが対象。基礎年金の上乗せ。厚生年金とも。「2階部分」と呼ばれることも。
企業年金:企業が従業員に対し用意する年金。ざっくりと2種類ある。「3階部分」と呼ばれることも。
この3つがあるわけですが1階→2階→3階と積み上げていくイメージです。
個人事業をされてる方など基礎年金だけだと将来が厳しい、難しいということでiDeCo(イデコ)と呼ばれる税額控除が受けられる私的年金制度が開始しましたがこれは一旦置いておきます。
企業年金には3種類ありますが「厚生年金基金」は新規設立ができなくなったためそれ以外の2つを列挙します。
確定給付:予め年金額が決まっているが企業が運用リスクを負う(マイナスの時は補填する)
確定拠出:運用次第で受け取る年金額が増えることもあるが従業員が運用リスクを負う
📉負担額減少の理由
企業年金は確定給付が46.6%、確定拠出が24.7%と、確定給付年金を採用する企業の方が多くなっています。
確定給付の場合不足分は企業が穴埋め(負担)する必要があるため運用益が小さい場合企業の負担する金額が大きくなります。
この間、徹底的に金利を低く抑え込んでいたため国債等、債券での運用益があまり見込めない状況でしたが日銀が金利上昇を許容した結果利回りが上昇しています。
また「予め決まった金額」を支払う確定給付は物の価値があがり相対的にお金の価値が下がる物価上昇の局面では企業の負担感は小さくなります。
これらのことから企業年金に拠出するお金が少なくなり企業の業績が押し上げられるかもしれない。というのが今日の記事。
🤔老後資金は自分次第
《2分で一面(ニブイチ)的視点》
毎年一定決まった金額がもらえる企業年金制度を有する企業は全企業の約2割程度で、また従業員数が小さくなればなるほどその割合も減少します。
さらに人材の流動化(転職割合の増加)もあってか全ての企業で「年金制度」が年々減少する傾向にあります。厚労省の資料だと2008年37.5%→2018年22.6%。
一方で「退職金」と呼ばれる退職一時金は増加傾向にあります。こちらも同資料で2008年46.4%→2018年55.2%。
「1つの会社で長く勤める」という時代ではなくなっている今、人材獲得の手段としては年金よりも退職金の積み増しの方が効果があるのかもしれません。
そのために「老後のための資産形成は自分でやってね」ってことでiDeCoの様な仕組みが出てきたのだろうと思います。
良くも悪くもどんどん新自由主義的になりつつあるなと感じます。
📰今日のその他の一面
かなり具体的な数字が出てますが「検討指示」なのでまだ確定ではないかなという感じ。記事内も「〜という案が浮上」と書いてあるのでたぶん反応を見るのかなと。こういうの「観測気球」と呼ばれたりしますが国民の反応や如何にってところですね。
中国からの撤退を決めた三菱自動車が新たなマーケットとして欧州を狙うようです。EV(電気自動車)の中国市場は価格競争力を背景に地元企業(中国企業)が強く日本メーカーは軒並み出遅れが指摘されています。
先にインドに抜かれるのではと思っていましたが、ドイツに抜かれてしまいました。それでも世界第4位は経済大国にかわりはないんですがそれだけのポテンシャルを持ちながら成長できなかったこの20年間の停滞っぷりを改めて感じさせられるニュースです。
✉️追伸
ようやく復活しましたー!
結局病院行けてないんですけどコロナだったのかインフルだったのかとにかくめっちゃ高熱が出ました。
どちらも流行ってるようですのでみなさまも本当にお気をつけください。