📰今日のニュース
今日は政府の経済対策について。
💹マーケット
☝️一面のワケ
時限的でも所得減税となれば税制の大きな転換に。
📚目次
期限付き所得減税とは
所得減税を言い出した背景
選挙対策の側面も
🪅ポイント
所得税は税収に占める割合が大きい
所得減税の建前は物価高と脱デフレ
所得減税の本音は増税イメージの払拭
🛂期限付き所得減税とは
書いて字のごとく所得税の減税です。
昨年度の税収65.2兆円のうち所得税は20.4兆円で約3割を占めるかなり大きい税金です。
ちなみにですが所得税、法人税、消費税で税収の約8割を占めます。
それはさておき、税収として大きい所得税を期限付きで減税の検討を始めたというのが今日の記事です。
実は過去にも所得税を減税したことがあり1998年に橋本龍太郎氏が3.8万円の所得税の定額減税を、99年に小渕恵三氏が20%定率減税を行いました。
「期限付き」とは言え、一度減税すると元に戻す時は「増税」となります。
増税は基本的に不人気な政策のため元に戻すことさえかなり苦労します。そのため既に自民党内からも不安の声があがっています。
❓所得減税を言い出した背景
本音と建前の2つがあります。
建前は「物価高対策」と「脱デフレ」。
現状「物価高(=インフレ)」だって言われてるのにデフレ(=物価の下落)に対応するってどういうこと?という話ですが、日本は長らくデフレの状態にあったため気を抜くとすぐにまたデフレに戻ってしまうのではないかという危機感があります。
そのため、減税をすることで賃上げと同じ効果を与えようということです。
本音は「増税イメージ」の払拭。
岸田首相自身は特にこれといった増税は行っていないのですが、防衛費増額や政府の税制調査会において通勤手当への課税が検討されるといった情報が出てきたことで増税イメージがついてしまっています。
通常、物価高等への対策は「給付」で行うのですが、首相本人が増税イメージをかなり嫌がっているらしく「減税」を強く打ち出して払拭する狙いがあるようです。
🤔選挙対策の側面も
《2分で一面(ニブイチ)的視点》
今日の朝10時に流した注目記事にも書きましたが今週末に長崎と徳島・高知で衆参の補欠選挙があります。
補欠選挙の結果如何では政権にダメージが大きく、首相が大事に取っておいた切り札の「解散総選挙」ができなくなる可能性があります。
そのため「減税という”美味しい”話を流すことにより繋ぎ止めたいのでは?」という推測が飛び交っていますし私もその可能性はあるなと思っています。
しかし過去に所得減税を行った橋本政権は次の参議院選挙で敗れており、実は一筋縄ではいかないのが税金の扱いということも知っておく必要があると思います。
📰今日のその他の一面
中国が中東問題にからめグローバルサウスの歓心を買うような発言をしているという内容の記事。少し話はずれますがハマスの襲撃があった時、世界はイスラエルに同情的でしたがその後の苛烈な空爆により徐々にアラブ諸国の怒りを買っている気がします。
ちょっと驚きのニュース。記事にもあるように日本の武器メーカーは基本的に防衛省が顧客でした。海外と取引ができるようになれば企業としての幅は広がります。一方、武器輸出三原則(現在は「防衛装備移転三原則」)がある中で国として武器の開発をどこまで行うか、許容するかという議論が必要ではないかと思います。
金利が上昇していく局面で心配なのは経済が悪化することなんですがアメリカは減速するかもと言われつつなんだかんだ持ちこたえています。「だから必要だと思えば気にせず利上げ継続ないしは高金利の状態を維持するよ」とマーケットに発信することで浮足立たせないようにしようという狙いです。
こういうのってできないのかなって思ってたんですが導入されるようです。実証実験どこでやったんだろうと思ったら2022年4月に記事になってました。「住友電工、AIで渋滞予測し信号制御 NEDOと実証」
✉️追伸
お昼すぎより夕方に配信した方が開封率がいい傾向にある気がするので18時に配信する設定にしようかなと思っております。ご理解ください。
ご意見ご感想はいつだってお待ちしております。
あっ、そういえば今日から臨時国会が始まりました。